こんにちは!福永です。
「価格は同じでも、価値は人によって異なる」
この考え方は、私たちが日々行う多くの選択に影響を与える重要なポイントです。たとえば、自宅マンションという大きな買い物を通して、この違いを具体的に考えてみましょう。
マンションを購入する際、販売価格という具体的な数字は目に見えて分かりやすいものです。一方で、そのマンションが自分にとってどのような暮らしをもたらすのかという「価値」は目には見えず、人それぞれ異なる基準で測られます。もっと言えば暮らしだけではなく、購入することで得られる経験値やマインドなども、価値として幅広くとらえる必要があると思っています。
たとえば、駅から徒歩5分の物件があったとします。通勤時間を短縮したい人にとっては非常に価値のある条件かもしれませんが、リモートワークが中心で通勤の必要がない人にとっては、駅近の便利さはさほど魅力的ではないかもしれません。ベースが違えば、同じ人でも価値感が変化します。同じ物件でも、「価値」をどう感じるかは、その人のライフスタイルや優先順位によって大きく変わるのです
価格は数字、価値は体験や感情などあらゆる側面

価格は数値で表され、明確に比較できるものです。しかし価値は、購入者の感じ方や人生における意味づけによって決まります。
「駅からの近さ」や「部屋の広さ」といった物理的な要素だけではなく、その自宅でどのような生活を送るのかを想像したときに浮かぶ感情や体験は情緒的な価値と言えるでしょう。
以前このような方がいらっしゃいました。「なるべく賑やかな場所に住みたい。渋谷のセンター街とかいいですね」。不動産は一般的には閑静な住宅が好まれる傾向がありますが、これもあくまで傾向であって、人それぞれです。不動産として騒々しい場所は価格にはネガティブですが、それを価値と感じて購入する人がいる事実があることも覚えておくといいでしょう。
マンション購入で価値と価格を見極めるヒント

価格にばかり目を向けると、安さや条件だけで決めてしまいがちですが、それでは後悔する可能性もあります。価値と価格を区別しながら選択するために、以下のポイントを考えてみましょう。
1. 自分にとっての価値基準を見つける
マンションに限らず、何かを購入する際に「何が自分にとって大切か」を考えることが重要です。たとえば、「通勤の負担を減らしたい」「自然に囲まれた環境で暮らしたい」など、自分の生活の中で大切にしたい要素を明確にすることで、価格だけでなく価値を判断する基準ができます。いわば大切にしていることの優先順位ともいえるかもしれません。
2. 数字だけではわからない体験を想像する
価格だけでなく、その物件での日々の暮らしを具体的に想像してみましょう。たとえば、朝に珈琲を淹れてリビングでくつろぐシーン、ベランダからの眺めを楽しむひととき。それらが自分にとって、どれほどの価値を持つかを考えることが大切です。
3. 価値は長期的に見ると変化する
今は感じられない価値が、将来的には重要になることもあります。たとえば、現時点では駅距離が遠くてもいいと考えても、年齢と共に駅近がよかったり、将来そのエリアでの資産価値がどうなるかといった視点です。価格と価値を考える際には、今だけでなく未来の視点も取り入れると、選択肢が広がります。
賢い選択のために、価値と価格を意識する

人生の中で何かを選ぶという行為は、実は私たちの価値観そのものを映し出すものです。特に女性にとって、住まいや生活アイテムの選択は、単なる「買い物」ではなく、「自分自身の未来をデザインする行為」と言えるのではないでしょうか。その中でも、不動産購入というテーマは、価値と価格の違いを深く考えるきっかけを与えてくれます。
マンション購入を考えるとき、多くの人が価格に目を向けがちです。「これを買うためには、何年ローンを組むのか」「月々の支払いがいくらになるのか」―確かに価格は大事な要素です。でも、それだけでは本当に納得できる選択にはたどり着けません。数字にだけ引っ張られると、長い目で見たときに「これでよかったのだろうか?」と感じてしまうこともあるのです。
ここで大切なのは、「その選択が自分にとってどんな価値を持つのか」を考えることです。たとえば、「利便性が高い」「リセールバリューが良い」といった客観的な価値もあれば、「この場所に住むことで得られる安心感や幸福感」といった情緒的な価値もあります。どちらを重視するかは人それぞれですが、最終的には、「その選択が自分の人生をどのように豊かにしてくれるのか」を軸に考えることが、納得のいく選択につながります。
そして、それは日常の買い物やお金の使い方全般にも役立つ大切な考え方につながってきます。このnoteのタイトルも「転ばぬ先のマネー」としていますが、価値を基準とした消費行動は、お金を考えるうえで本質的なマインドと言えるでしょう。
===
シェルパスでは、女性のプライベートライフとお金の充実を応援することをテーマにライフプランニングや自宅購入に伴走しています。
中立的な独立系FP(ファイナンシャルプランナー)もパートナーにいますので、興味のある方はご連絡ください。